”東広島LOVEな人”に聞いてみた
移住・創業インタビュー
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月曜日~金曜日(12月29日~1月3日、祝日は除く)
8時30分~17時15分
”東広島LOVEな人”に聞いてみた
移住・創業インタビュー
◎東広島市西条町在住 52歳 ◎居住歴:1年7カ月 ◎出身地:広島市
※2020年10月取材時
20年以上暮らした北九州市から、2019年に東広島市へ移住。不動産会社での経験を生かして「まちラボ不動産」を創業した。空き家活用の可能性を探るため、ゲストハウス「八反」や立ち飲み屋「ぜろ次屋」も立ち上げ、自ら運営している。
29歳で故郷を離れ、約20年間北九州市で暮らしてきました。不動産会社での仕事は充実していましたが、広島市に暮らす親が年々年を取っていくことを実感。妻と息子と家族3人で実家の近くへ引っ越すことを決意し、2018年に準備を始めました。転居先の条件は実家に帰りやすく、観光資源が豊富な所。候補はいくつかありましたが、酒蔵通りに魅力を感じて、東広島市を選択しました。
実際に転居したのは、息子が東広島市内の高校へ入学する直前の2019年3月です。息子には、まだまだ教育費がかかる時期。私は父親として、企業に就職して安定した収入を得るべきだとは思いましたが、「サラリーマンはやり切った」という思いが強く、50代にして初めての起業を決意。資金調達に向けた事業計画書の作成など、不慣れなことばかりで大変でした。また実績も地縁もなかったため、事務所の賃貸契約にも一苦労。東広島市の定住サポートセンターや、広島県のひろしま創業サポートセンターの皆さんに親身になって相談に乗ってもらい、「まちラボ不動産」の創業にこぎつけました。
高齢化が進む日本社会で、空き家問題は今後ますます深刻化していくでしょう。長い年月を経て風格を増した建物の用途は、住居だけではありません。小売店や飲食店、宿泊施設など、多様な業態で付加価値を高められるはずです。私は賃貸・売買の橋渡しをするだけでなく、自分でも空き家活用の可能性を探るため、ゲストハウスと立ち飲み屋を運営。不動産業と合わせて“3足のわらじ”を履いています。
2020年2月21日、ゲストハウス「八反」を酒蔵通りのすぐそばに開業。1泊3,000円で気軽に泊まれる施設です。観光客だけでなく、留学生や研究者、出張中のビジネスマンなど、多様な方が利用されています。私自身はゲストハウスに宿泊した経験が少ないため、お客さまの声は非常に貴重です。一人一人に意見をうかがい、サービス向上に努めています。
ゲストハウスの一角には、立ち飲み屋「ぜろ次屋」を併設しました。北九州で親しまれている角打ち(立ち飲み)文化をアレンジして、西条の日本酒を提供。季節限定の純米酒などを集め、気軽に飲み比べができるようにしています。店名には「立ち飲みで“ゼロ次会”をしてから、近隣のお店で一次会、二次会を楽しんでほしい」という願いを込めました。国内外からのゲストだけでなく、地元の方にも利用していただき、人と人との交流の場、日本酒に親しむ場に育てていきたいと思っています。
2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、3つの業態とも様子を見ながらのスロースタートでした。一方で息子は、新しい環境になじんで友達をたくさん作り、たくましく学生生活を送っています。私も負けてはいられません。これまでは地域に縁を広げる助走期間だったと考え、これからは前へ前へと進むだけ。行政書士と協力して一般社団法人を立ち上げ、今後も空き家活用に積極的に取り組んでいきたいと思います。
物件情報は まちラボ不動産のサイトへお越しください。